考え方が変わってきた
最近、考え方が変わってきた。
少し柔らかくなったと思う。
わたしは言葉のニュアンスに固執することがあり、それで他人の発言の細かい部分に腹を立てたり、自分の発言を後で後悔したりすることが多かった。それが少し減った気がする。
例えば。
少し恥ずかしい例だけれど、昔つきあっていた恋人に「ずっと一緒だよ」と言われたことがある。そういう言葉に対して、たぶんメジャーな反応として喜ぶというものがある。でもわたしはぜんぜん嬉しくなかった。別に仲が悪かったわけではない。
なぜなら「ずっと」という言葉のぼんやり感、かつ未来を決めたような言い方に腹が立ったからだ。人の気持ちは変わるものなのに適当言うなと。何をもって「ずっと」なのか。あとわたしは何も言ってないのに「だよ」と決められたのもいやだった。いや、もしかしたら「ずっと一緒にいたい」だったかもしれない。確かめようがないし、どっちでもいいし、別れたのでどうでもいい。
今、思い返すと自分の考え方は細かすぎる。
そして最近、つきあい始めた恋人に「ずっと一緒にいたい」と言われた時は腹が立たなかった。素直にうれしかった。
「ずっと」という言葉を使うのはなんでだろうと思ったけど、わたしの考え方を正確に言葉に反映させると「数年後も一緒にいるかは分からないけど、今はとても好きだから少なくともしばらくは一緒にいたい」となってしまう気がする。そう言われても嬉しいかと言われると、凄く微妙な気持ちにしかならない。そこは「ずっと」という言葉でふわっと包んで良いと思う。
半年後、一年後にどうなっているかは別として、彼がその瞬間は自分と長い時間を共にしたいと思ってくれたことに対してうれしい。
人の気持ちなんて良くも悪くも適当なのだし、自分も含めて全ての人が、数多の言葉からその瞬間に適切なニュアンスを選べるとは限らない。
自分の言葉をふわっと伝えるのはまだ苦手だけれど、他人の言葉をふわっと捉えるのは少し出来るようになってきたので、良い傾向だー。